NISAはいつから始まった?創設理由と改正の全史を解説
「NISAっていつから始まったんだっけ」——投資に関心を持ち始めた人なら、一度は検索したことがあるだろう。2014年1月にスタートしてから2026年で12年。この間にNISAは幾度もの制度改正を経て、日本の個人投資家にとって「知らないと損をする」レベルを超え、家計設計の中心に据えるべき存在へと変化してきた。本記事では、NISAの開始時期と創設理由、度重なる改正の経緯、2026年時点の最新情報まで、制度の全貌を時系列で徹底解説する。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:NISAは2014年1月に「家計の貯蓄から投資へのシフト」を狙い創設され、当初は年間100万円・非課税期間5年の時限措置だった。
- 要点2:2018年につみたてNISA、2024年に新NISAへと全面刷新。非課税期間の恒久化と年間投資枠の大幅拡大(最大360万円)が実現した。
- 要点3:2026年時点では口座数・買付額ともに過去最高を更新中。制度の「恒久化」が個人の長期投資行動を根本から変えつつある。
【2026年最新】NISA制度の基本と「いつから始まったか」の明確な答え
まず、検索意図の核心にストレートに答えよう。NISA(少額投資非課税制度)が始まったのは2014年1月1日だ。正式名称は「非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置」。長すぎるため「NISA(ニーサ)」の愛称が定着した。日本版ISA(Individual Savings Account)として、イギリスの個人貯蓄口座をモデルに設計された経緯がある。
制度の骨格はシンプルだ。通常、株式や投資信託の売却益・配当には約20%の税金がかかる。NISA口座内で購入した金融商品については、この税金が一定の投資枠内で非課税になる。2024年以降の新NISAでは、この非課税期間が無期限(恒久化)となった。つまり、NISA口座で買った商品は、売却するまで永遠に非課税の恩恵を受けられる。
2026年時点の制度概要を整理すると、つみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円、合計で最大1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)の生涯非課税投資枠が利用できる。旧制度からのロールオーバー分を含めると、実質的な利用可能額はさらに大きいケースもある。

【制度創設の深層】なぜ2014年にNISAは生まれたのか
NISA創設の背景には、日本経済が長年抱えてきた構造問題がある。1990年代初頭のバブル崩壊以降、日本家計の金融資産は「現預金偏重」が常態化した。日本銀行の資金循環統計によれば、2026年時点でも家計金融資産に占める現預金の割合は5割前後で推移しており、欧米の2〜3割と比べて突出して高い。
約1,000兆円とも言われる個人金融資産が銀行預金に滞留し、成長資金として市場に回らない——この「貯蓄から投資へ」の流れを政策的に後押しする切り札として、NISAは誕生した。2013年6月に閣議決定された「日本再興戦略」において、家計の安定的な資産形成支援策として明記されたのが制度の直接的な出発点だ。
金融庁関係者や当時の制度設計に関わった専門家の証言によれば、「投資未経験者に“非課税”という明確なインセンティブを示すことで、預金から一歩踏み出す心理的ハードルを下げる」ことが最大の狙いだったという。実際、初年度の2014年には約724万口座が開設され、スタート直後から一定の関心を集めた。
【年表で見る】NISA改正の全史|2014年から2026年までの変遷を一気に解説
NISAは制度開始から12年で、実に4度の大規模改正を経験している。この改正の多さこそが、「NISAはいつから始まり、どう変わってきたか」を複雑にしている最大の要因だ。時系列で整理しよう。
| 時期 | 制度の内容・変更点 | 年間投資枠(最大) | 非課税期間 |
|---|---|---|---|
| 2014年〜(一般NISA) | 制度開始。株式・投資信託が対象。時限措置として10年間の予定だった。 | 100万円 | 5年間 |
| 2016年〜(ジュニアNISA開始) | 未成年者向けの非課税口座が登場。親族による運用が可能に。 | 80万円 | 5年間 |
| 2018年〜(つみたてNISA開始) | 長期・積立・分散投資に特化した制度が併設。対象は金融庁基準を満たす投資信託のみ。 | 40万円 | 20年間 |
| 2024年〜(新NISA) | 一般・つみたてを統合し刷新。つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能に。非課税期間は恒久化。 | 360万円(つみたて120万円+成長240万円) | 無期限 |
| 2026年(現行制度) | 新NISAの運用が定着。口座数・買付額ともに過去最高を更新中。制度の恒久化が投資行動に与える影響が顕在化。 | 360万円(生涯上限1,800万円) | 無期限 |
2023年末でジュニアNISAは廃止され、新NISAへと一本化された。旧一般NISA・旧つみたてNISAで保有していた商品は、売却するか新NISAへ移管するか、それぞれの判断が求められたが、2026年時点では移行対応もほぼ完了し、制度の混乱は収束している。

【2024年新NISA改正の核心】恒久化がもたらした投資行動の大転換
2024年1月に施行された新NISAは、単なる投資枠拡大ではない。制度の哲学そのものを変える転換点だった。最大の変更点は、非課税期間が「無期限」になったこと。旧NISAでは5年または20年という期限があったため、「期限が来たらどうすればいいのか」「ロールオーバー手続きが面倒」といった心理的障壁が存在した。この期限が消えたことで、NISAは「期限付きの優遇措置」から「生涯にわたる資産形成の基盤」へと性格を変えた。
年間投資枠も飛躍的に拡大した。旧一般NISAは年間120万円、旧つみたてNISAは40万円だったが、新NISAでは合計360万円まで投資可能。生涯投資枠の1,800万円という数字は、夫婦で利用すれば3,600万円、20代からコツコツ積み立てれば十分に老後資金の柱となる規模だ。
金融庁の公式発表資料によると、2024年末時点のNISA口座数は約2,300万口座、買付額は累計約50兆円に到達した。2026年にはさらに伸びており、口座数は2,500万を突破、年間買付額は10兆円を超えるペースで推移している。これは制度開始当初の想定を大きく上回る浸透ぶりだ。
【実態検証】利用者の生の声と現場で見えてきたリアルな課題
数字だけでは見えないのが、実際にNISAを利用している人たちの温度感だ。SNSや投資コミュニティ、金融機関の相談窓口で交わされる声を取材すると、制度への評価と課題が浮き彫りになる。
20〜30代の利用者からは「非課税期間が無期限になったことで、ようやく“老後まで持ち続ける”前提で投資信託を選べるようになった」「積立設定さえしてしまえば、あとは放置でいい気楽さが逆に続けられる理由」といった前向きな声が目立つ。一方で、40〜50代からは「1,800万円の枠は使い切れないが、使い切れないこと自体が問題ではないか」「成長投資枠で個別株を買うか、つみたて投資枠でインデックス投信に徹するか、結局どちらが正解か悩む」といった本音も漏れる。
金融機関の窓口担当者の証言では、「新NISA開始直後の2024年前半は問い合わせが殺到したが、2026年現在は“何を買うか”より“いつまで続けるか”という長期目線の相談が増えた」という。制度の恒久化が、短期的な値動きに一喜一憂しない投資姿勢を後押ししているのは間違いない。

一般に知られていない盲点とネット上の誤解を正す
NISAについてネット上で流布している情報には、いまだに誤解や古い知識が混在している。ここでは代表的なものを正しておきたい。
まず「NISAは株で儲けたら税金がかからない魔法の口座」という理解は正確ではない。非課税になるのは「NISA口座内での運用益」に限られる。NISAで購入した商品を売却して現金化した後の資金を、別の課税口座で運用すれば、そこから先の利益には通常通り税金がかかる。あくまで「口座内で完結する投資」に限定された優遇措置だ。
また「1,800万円の枠は一度使ったら終わり」というのも誤解だ。売却すれば投資枠は復活する。生涯投資枠は「簿価ベース」で管理されるため、100万円で買った商品が200万円に値上がりして売却すれば、使った枠は100万円分として計算され、残りの枠は1,700万円のまま変わらない。この仕組みを知らずに「枠を無駄にしたくない」と必要以上に慎重になる人もいるが、売却すれば枠は戻る。
さらに「新NISAは2024年から始まったから、2024年以前の旧NISAは関係ない」という理解も一部で見られるが、旧NISAで保有していた商品は売却時に所定の手続きを経るか、そのまま課税口座に移して保有継続するか、2026年時点でも選択の余地が残っているケースがある。特に旧つみたてNISAで20年の非課税期間が残っている商品は、その期間内は従来通りの非課税が維持されるため、確認しておきたい。
【プロの結論】NISAを活用すべき人・慎重になるべき人の判断基準
制度の変遷を追ってきた上で、編集部としての最終的な見解を提示したい。NISAは「全員が使うべき制度」ではない。投資はあくまで余剰資金で行うのが鉄則であり、生活防衛資金が不足している人、高金利の借入がある人、短期的に使う予定の資金を持つ人には、NISAより優先すべきことがある。
一方で、以下の条件に当てはまる人には、NISAの利用価値は極めて高い。毎月の収入から一定額を投資に回せる余裕がある人、10年以上の長期で資産形成を考えている人、自分で個別株を選ぶ自信はないがインデックス投資なら続けられそうな人——こうした人々にとって、非課税期間が無期限となった新NISAは「使わない理由を探す方が難しい」制度と言ってよい。
行動経済学の観点からも、NISAの恒久化は重要な意味を持つ。心理的には「期限があるものは先延ばしにし、期限がないものこそ始めやすい」という逆説がある。旧NISAの「5年」「20年」という期限は、かえって「また今度でいいか」という先延ばしを誘発していた可能性がある。恒久化によって「いつでも始められる」ことが、むしろ「今始めることへの心理的ハードル」を下げた効果は見逃せない。
【nisa いつから 始まっ た】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:NISAの制度そのものが始まったのはいつですか?
A1:NISA(少額投資非課税制度)は2014年1月1日に開始されました。当時は年間100万円・非課税期間5年という内容で、10年間の時限措置としてのスタートでした。
Q2:今の新NISAはいつから始まったのですか?
A2:現在の新NISAは2024年1月1日から始まりました。一般NISAとつみたてNISAを統合し、非課税期間が恒久化されたほか、年間投資枠も最大360万円に拡大されています。
Q3:NISA口座はいつから開設できますか?
A3:口座開設は証券会社や銀行の窓口・オンラインで随時受け付けています。新NISA開始前は駆け込み需要で審査が混雑しましたが、2026年現在はオンライン申し込みなら最短当日〜数日で開設できる金融機関が一般的です。
Q4:NISAの非課税期間が「恒久化」された理由は何ですか?
A4:期限付きの旧NISAでは「期限到来後の売却やロールオーバー手続きの煩雑さ」が長期投資の妨げになっていました。政府・金融庁は「国民の安定的な資産形成を促すには、期限を意識せずに済む制度設計が必要」と判断し、2024年の新NISAで恒久化を決めました。
Q5:2026年時点でNISAの利用状況はどのくらいですか?
A5:2026年時点でNISA口座数は2,500万口座を突破し、年間買付額は10兆円超で推移しています。20〜30代の利用率が特に伸びており、制度の恒久化が若年層の投資デビューを後押ししています。
まとめ:2026年、NISAは「使うかどうか」から「どう使いこなすか」の時代へ
NISAは2014年に始まり、2024年の新NISAで「恒久化」という決定的な進化を遂げた。2026年現在、制度の存在を知らない人は少数派となり、「NISAを使うかどうか」ではなく「NISAをどう使いこなすか」が問われる段階に入っている。年間360万円・生涯1,800万円という枠を、自分のライフプランにどう組み込むか。その答えは人それぞれだが、制度の歴史と仕組みを正しく理解した上で判断できる人と、そうでない人とでは、10年後の資産形成の結果に大きな差が出るだろう。まずは自分の金融機関で口座開設状況を確認し、無理のない積立額から始めてみることを強く勧めたい。 (出典: nisa いつから 始まっ た(Yahoo!ニュース))